【ブログ更新】個人事業主のみなさま、会計処理は順調ですか?

個人事業主

個人事業主のみなさま、請求書・領収証の整理、そして会計ソフトへの入力は進んでいますか?

「なぁ~に、今年はまだ半年もあるじゃないか」と油断していると、あっという間に年末がやってきて年明け早々ドタバタすることになりますよ。

この6か月間の会計処理を完全に放置してしまっている人は、ちょうど1年の半分が過ぎたこの時期に会計処理を進めましょう。

完全放置を前提に、「自分ならこんな感じで会計処理を進めます」という話です。

まずは請求書から入力(掛取引を前提とします)

私の場合にはまず最初に売上から手を付けます。

さすがに売上請求書の作成・発行はきちんとやっていると思います(もしやっていないなら早急に!)。

これをやらないと売上代金が自分の口座に入金されませんからね。

例えばエクセルで売上請求書を作成しているのであれば、その請求書を基に売上金額を会計ソフトに入力します。

仕訳でいうと「売掛金/売上」です。

クラウド型の会計ソフトを使っている場合には、売上請求書を作成するとそれに連動して売上の仕訳を会計ソフトへ入力してくれるはずなので、きちんと売上が入力されているかどうかを確認します。

売上の計上漏れは、「業績を把握する」という点でも「税金を計算する」という点でも、あってはいけないので、計上漏れがないかどうかを念入りに確認します。

次に仕入先などから送られてきた仕入請求書を入力します。

すでにこの仕入請求書を基に銀行などから代金を振り込んでいると思いますが、通帳を見て仕訳は入力せずに、まずは送られてきた請求書を見て仕訳を入力します。

仕訳でいうと「仕入/買掛金」です。

売上と仕入の計上が終われば売上総利益(いわゆる粗利)が分かるので、「おっ、結構儲かってるな」とか「やばい、赤字だ」とか、大まかな業績が把握できるはずです。

なので、まずは売上→仕入の順に請求書を見ながら会計ソフトへ入力します。

次は通帳に手を付ける

売上と仕入の請求書が片付いたら、次は通帳の取引内容を入力します。

売上代金が通帳に振り込まれたら「普通預金/売掛金」の仕訳を、仕入代金を通帳から支払ったら「買掛金/普通預金」の仕訳を入力します。

ここで売上代金の未入金残高(売掛金の残高)が売上請求書の未入金の金額と一致しているかどうかを確認します。

同様に、仕入代金の未払金残高(買掛金の残高)が仕入請求書の未払金の金額と一致しているかどうかを確認します。

あとは通帳から引き落とされている水道光熱費や家賃、借入金の返済などを入力します。

通帳の取引内容は毎月同じようなものが多いので、会計ソフトの中にある仕訳辞書に取引内容を登録してしまえば相当早く入力ができるし、クラウド型の会計ソフトなら最初にきちんと設定しておけば、AIが取引内容を徐々に学習して自動で正しい仕訳を入力してくれるようになります。

もしよく分からない取引が出てきたら、いったん「仮払金/普通預金」の仕訳を入力してしまい、通帳の取引を全部入力し終わったあとで、仮払金の内容を確認して修正します。

最後に通帳の残高と会計ソフトの普通預金の残高が一致しているかどうかを確認します。

最後に領収証に手を付ける

請求書と通帳が片付いたら、最後に領収証をやっつけます。

経費などの支払いを現金で行うことが多い場合には、この半年間で領収証の量がそれなりになっているはずで、この領収証の山を放置してしまうとイヤになって、結果的に会計処理が全く進まないというパターンが多い気がします。

ここは気合いを入れて、まずは領収証を仕事用とプライベート用に分けます(すでに分けてあればgood!)。

で、プライベート用の領収証はとりあえず封筒に入れて保管し、あとは仕事用の領収証を地道に入力します。

クラウド型の会計ソフトなら領収証をスマホで撮ったりすればそのまま自動で仕訳を入力してくれますが、勘定科目や金額が間違っていることが結構あるので、必ず確認します。

特に金額の間違いは致命傷になりかねないので、よく確認します。

ここまで入力すると、おそらく現金勘定がマイナスとなるので、現金勘定が「0」となるように「現金/事業主」の仕訳を入力すればOKです。

面倒でも領収証の整理と会計ソフトへの入力は最低でも月に1回はやっておきたいところですが・・・

クレジットカードを使っている場合

経費などの支払時に現金だけではなくクレジットカードも使っている場合には、以下のように仕訳を入力します。

クレジットカード利用時→○○費/未払金

銀行口座から引き落とし時→未払金/普通預金

クレジットカードを使った場合でも領収証を保存しなければならないことに変わりはないので、 必ずクレジットカードを使ったときに発行される領収証を見ながら入力します。

で、カード会社が発行するクレジットカード利用明細書は入力時には使わずに、計上漏れがないかどうかなどの確認用として使います。

試算表を確認する

ここまで入力が完了したら、試算表を確認します。

黒字?赤字?それぞれの場合の今後の対策はどうする?など、試算表が完成するといろいろなことが見えてきます。

仮に銀行から借入をしようとする場合にも試算表の提出を求められるので、会計処理を進めておくと借入の申し込みもスムーズにできますよ。

まとめ

1人で事業を行っている個人事業主の場合には、どうしても会計処理が後回しになってしまうことが多いようです。

1年間まったく会計処理をやらずに来年の1月や2月を迎えてしまうと、すでに12月を過ぎてしまっているので節税などの対策というものはもうできません。

そうならないようにするためにも、ちょうど半年が過ぎたこの時期に会計処理を進めて、前半6か月の業績を把握しましょう。